星屑のこどもたち
私たちは星屑のこども 誰もがキラキラ光ってる まわりばかりがキラキラで 自分には何もないって? 星たちは笑ってる そんなところが可愛いと まわりの光が眩しくて 目をそらしたくなるって? 星たちは信じてる あなたが光に気づくのを それは明日かもしれないし...
薔薇の根
StartFragment はじめて咲いた薔薇は 紅い大きな薔薇だ。 土のなかで根が思う 「うれしいな、 うれしいな。」 二年めにゃ、三つ、 土のなかで根がおもう 「また咲いた、 また咲いた。」 三年めにゃ、七つ、 紅い大きな薔薇だ。 土のなかで根がおもう 「はじめのは...
広い河の岸辺
広い河の岸辺StartFragment 広い河の岸辺 【原曲】スコットランド民謡 【訳詞】やぎりん 河は広く 渡れない 飛んでゆく 翼もない もしも 小舟が あるならば 漕ぎ出そう ふたりで 愛の始まりは 美しく 優しく 花のよう 時の流れに 色あせて ...
星めぐりの歌
あかいめだまの さそり ひろげた鷲の つばさ あをいめだまの 小いぬ、 ひかりのへびの とぐろ。 オリオンは高く うたひ つゆとしもとを おとす、 アンドロメダの くもは さかなのくちの かたち。 大ぐまのあしを きたに 五つのばした ところ。 小熊のひたいの うへは...
土
こっつん、こっつん、 打たれる土は、 よい畑になって、 よい麦生むよ。 朝から晩まで、 踏まれる土は、 よい道になって、 車をとおすよ。 打たれぬ土は 踏まれぬ土は、 要らない土か。 いえいえ、それは、 名のない草の お宿をするよ。
さよなら
降りる子は海に、 乗る子は山に。 船はさんばしに、 さんばしは船に。 鐘の音は瞳に、 けむりは町に。 町は昼間に 夕日は空に。 わたしもしましょ、 さよならしましょ。
不思議
私は不思議でたまらない、 黒い雲からふる雨が 銀にひかっていることが。 私は不思議でたまらない、 青い桑の葉食べている、 蚕が白くなることが。 私は不思議でたまらない、 だれもいじらぬ夕顔が ひとりでぱらりと開くのが。 私は不思議でたまらない、 誰にきいても笑ってて、...
みえない星
空のおくには何がある。 空のおくには星がある。 星のおくには何がある。 星のおくにも星がある。 眼に見えない星がある。 みえない星はなんの星。 お供の多い王様の、 ひとりの好きなたましいと みんなに見られた踊り子の、 かくれていたたましいと。
積もった雪
上の雪 さむかろうな。 つめたい月がさしていて。 下の雪 重かろうな。 何百人ものせていて。 中の雪 さみしかろうな 空も地面もみえないで。
さびしいとき
わたしがさびしいときに、 よその人は知らないの。 私がさびしいときに、 お友だちは笑うの。 私がさびしいときに お母さんはやさしいの。 私がさびしいときに、 仏さまはさびしいの。