木
お花が散って 実が熟れて、 その実が落ちて 葉が落ちて それから芽が出て 花が咲く。 そうして何べん まわったら、 この木は御用がすむかしら。
明るい方へ
明るい方へ 明るい方へ。 一つの葉でも 陽の洩るとこへ。 藪かげの草は。 明るい方へ 明るい方へ。 翅は焦げようと 灯のあるとこへ。 夜飛ぶ虫は。 明るい方へ 明るい方へ。 一分もひろく 日の射すとこへ。 都会に住む子等は。
繭とお墓
蚕(かいこ)は繭(まゆ)に はいります、 きゅうくつそうな あの繭に。 けれど、蚕は うれしかろ、 蝶々になって 飛べるのよ。 人はお墓へ はいります、 暗いさみしい あのお墓へ。 そして、いい子は 翅(はね)が生え、 天使になって 飛べるのよ。 とべ
日の光
おてんとさまのお使いが、 そろって空をたちました。 みちで出逢ったみなみ風、 なにしにゆくの、とききました。 ひとりのお使いいいました、 「ひかりの粉を地に撒くの、 みんながお仕事できるよう。」 ひとりはほんとに嬉しそう、 「私はお花を咲かせるの、...
こころの鈴を鳴らす旅 詩の世界
私と小鳥と鈴と 私が両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥は私のように 地面(ジベタ)を早く走れない。 私がからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴は私のように たくさんの唄を知らないよ 鈴と、小鳥と、それから私、...
おはじき
空いっぱいのお星さま、 きれいな、きれいな、おはじきよ。 ぱらり、とおはじき、撒きました、 どれから、取ってゆきましょうか。 あの星 はじいて こう当てて、 あれから あの星 こう取って。 取っても 取っても なくならぬ、 空のおはじき、お星さま。
浜の石
浜辺の石は玉のよう、 みんなまるくてすべっこい。 浜辺の石は飛び魚か、 投げればさっと波を切る。 浜辺の石は唄うたい、 波といちにち唄ってる。 ひとつびとつの浜の石、 みんなかわいい石だけど、 浜辺の石は偉い石、 皆して海をかかえてる。
こころの鈴の音プロジェクト
はじめまして、こころの鈴の音プロジェクト 運営企画をしています。のぶはらです。 この度、中村祐子(ゆうこりん)の詩と朗読とうたのコンサートをご縁があり、一緒にこころの鈴の音プロジェクトを立ち上げました。 今年の4月早々、コンサートをしようとふたりで思い立ち、コンサート企画な...